カメレオンの飼育方法
カメレオンの飼育は難しいか? |
「カメレオンは難しい」「1週間生きたら元が取れた」「1ヶ月生きたら儲けもの」 昔はこういう風に言われていたカメレオン飼育ですが、今ではかなり状況が変わってきています。 昔はカメレオンの輸送方法が確立されていなかった為、入荷直後に著しく状態を崩した個体が多かったことと、飼育方法自体も確立されておらず、模索を繰り返しているような状況でした。 今ではある程度、飼育方法が分かってきたことに加え、昔では考えられなかったCB個体(飼育下での繁殖個体)が多く流出するようになったことから、飼育のハードルがグッと下がり、初めて飼育される方でも充分にカメレオンの魅力を満喫することが可能になりました。 とはいえ、カメレオンは他の爬虫類とは異なる特徴を多数持っている生き物です。「爬虫類の飼育」の概念にとらわれず、「カメレオンの飼育」という1つの分野で考えた方がより柔軟な飼育が可能になるでしょう。 |
エサ | |
当店では基本的にコオロギを与えています。 個体によってはローチやワーム系を好む個体もいますが、エサとして与える際には偏食することも考え、常時販売されているものを使用するのが無難です。 エサにはカルシウム剤を添加し、しっかりと栄養強化して与えましょう。 給餌方法には大きく分けて3つのパターンがあります。 ・ ばら撒き給餌(ゲット・イート法) ・ エサ箱からの給餌(セット・イート法) ・ 手から直接与える(ハンド・イート法) それぞれの与え方に一長一短がありますが、カメレオンがもっとも反応が良いのがばら撒きによる給餌です。野生化でエサを見つけたときの感覚に近いのか、機敏に反応してくれることが多いのが特徴です。 その反面、エサがケージから逃げてしまったり、レイアウト内に隠れてしまうなどのデメリットも合わせ持っています。 エサ箱からの給餌のメリットは、カメレオンがエサ箱を認識してくれることで、飼い主との信頼関係にもつながり、飼い主はカメレオンの食事量を容易に把握することができます。 最後に手から直接与える方法ですが、こちらは何と言ってもカメレオンがしっかりと飼い主を信頼し、エサを食べてくれるコミュニケーションのシーンとなります。 慣れてくると飼い主の顔を見ただけでエサをねだって寄ってくるようになります。また、投薬などの場合にも、「手に持っているものは食べられるもの」と学習していますので、スムーズに行えることも多く、偏食時にも効果を発揮します。 こちらのデメリットは何と言っても時間がかかることです。大きくなると一度の食事でかなりのコオロギを食べる種類もいますので、すべてを手から与えていると時間がかなりかかってしまいます。 個人的なお勧め給餌方法は、最初の数匹は手で与えて餌喰いや反応をチェックし、残りはエサ箱から与えるという方法です。 |
水 | |
カメレオンは樹上性のトカゲです。野生では水が溜まっている状態に出くわすことがほとんどありませんので、基本的に止水を認識しません。 カメレオンが水を認識するためには、雫であること、光が当たってキラキラしていることが条件のようです。 ベビーのうちは霧吹きの雫を飲ませる方法が簡単ですが、大きくなってきましたらドリップ式の給水方法がお勧めです。 水滴の落下速度は1秒に1滴程度を目安にしてください。観葉植物や造花などに水滴を落としてやれば、より認識しやすくなると思います。 ドリップ式以外の給水方法としては、スポイトで直接カメレオンの口元に水を持っていってやり飲ませる方法と、水中ポンプやエアーレーションを用いて止水を動かしてやり、認識させる方法などがあります。 カメレオンとのコミュニケーションをとったり、人に慣らせたい方にはスポイトでの給水がお勧めですが、毎日ではかなり手間がかかりますので、通常はドリップに頼り、時間のあるときにスポイトで徐々に慣らしていく方法がいいでしょう。 |
照明・温度・湿度 | |
種類によって現地での環境が違うため、別紙の種類別レポートに種類ごとの推奨温湿度を記載しています。 カメレオンは昼行性で、日の出とともに活動を開始し、日没と共に就寝します。 生活サイクルは人間とほぼ同じですので、朝から夕方まで照明を点灯させてください。 日照時間は大体12時間前後を目安に、季節によって変化をもたらしてやるとより自然に近い環境と言えるでしょう。 照明器具として市販の紫外線灯を使用すれば、ビタミンD3の生成によって、よりたくましく健康的なカメレオンに成長してくれます。可能な場合は太陽光で日光浴をさせてやるのも良いでしょう。その際、必ず日陰となる部分を作り、オーバーヒートしないような注意が必要です。 温度調節は各家庭で最高・最低温度が違うので一概には言えませんが、もっとも効率よく確実なのは、やはりエアコンです。ケージの数が多い方は、個別で対策をするよりも、エアコンで部屋ごと温度管理してしまうほうがずっと経済的だったりもします。 しかし、「私はカメレオン1頭だけ飼育しているので、その為にエアコンを回すのも…」というご事情もあるかと思います。 そこでここでは、エアコンに頼らない温度管理方法の例を「夏」と「冬」に分けてご紹介いたします。 夏の暑さはカメレオンにとって天敵です。「熱帯地域に住んでいる生き物だから暑いのは平気じゃないの?」と思われる方も多いと思いますが、実際カメレオンが暮らしている場所は風通しの良い海岸線や森林の奥深く、または標高の高い山頂付近であることが多く、たとえ赤道直下に暮らしているカメレオンたちでも、実際に生活している温度は意外に低いことが多いのです。夏場でも山の中の森に足を踏み入れるとひんやりとした空気を感じると思います。そこで体感した空気が、カメレオンにとって心地よい空気なのです。 それを抜きにしても日本の夏場の高温は、都会のヒートアイランド現象も手伝って、世界的に見てもかなり過酷な環境なのです。 ケージごとに保冷するのはかなり困難ですが、方法としてはいくつかあります。 魚用の水中クーラーを使用し、冷やされた水をケージ内の配管に走らせ、全体の温度を下げる方法や、霧発生器と小型のファンを用い、その周辺の体感温度を下げる方法、またはケージ内に土を厚めに敷き、土中に走らせたパイプに空気を送り込み、もう片方の出口を地上に出しておけば、土中で冷やされた空気が地表に流れ、少し温度を下げることができます。 文章にすると方法が伝わりにくく、難しく感じると思います。ご不明な点はスタッフまでお気軽にお尋ねください。 冬は爬虫類には見えないとされている赤色の光を放つ保温球(夜間用ランプ)で保温するのが一般的です。 ワット数ごとに保温力も違うため、温度を見ながら調節してください。その際、最高温度と最低温度を記憶することのできるデジタル温度計を利用することで、容易に温度の幅を知ることができます。 また、確実に保温したい場合は、少し大きめの出力の保温球とサーモスタット(自動温度調節装置)との併用により、さらに確実な保温が可能となります。 湿度面では特に敏感な種類でなければ、朝夕2回、ケージ内にたっぷりと霧吹きをしてやれば充分です。湿度の高い環境を好むカメレオンですが、常にビショビショな環境ではなく、霧吹きの雫が2~3時間で乾いてしまうような通気性も意識すると良いでしょう。 |
カメレオンとの生活 |
飼育になれてきますと、カメレオンの生活サイクルがよくわかるようになってきます。 1日の行動パターン、起床や就寝時間、食事量、フンをする場所、場合によっては表情や色彩からカメレオンの精神状態も読み取れるようになります。 こうなってくるとカメレオンとの信頼関係も濃密になり、飼育に難しい面はなくなってきます。 前述した通り、カメレオンは規則正しい生活サイクルを持っています。朝は早く起きて夜も早めに就寝してしまいます。カメレオンに合わせた生活サイクルで、飼い主さんも規則正しい生活になってくることもよくあることです。 また、色彩を変化させることで有名なカメレオンですが、その体色変化は時間帯や温度、精神状態にも大きく左右されます。その一瞬一瞬に見せてくれる表情や色彩のコントラストは、お店や図鑑などでは見ることができないことも多く、毎日の世話をがんばっている飼育者さんへのご褒美となることでしょう。 |
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Phyllomedusa bicolor
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Phyllobates vittatus
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Dendrobates auratus
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Ranitomeya variabilis
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Ranitomeya imitator yurimaguas
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Ranitomeya amazonica
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Dendrobates tinctorius azureus
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Melanophryniscus klappenbachi
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Ranitomeya imitator chazuta
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Epipedobates anthonyi
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Dendrobates tinctorius tumucumaque
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:Cochranella granulosa
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:Cochranella granulosa
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Teratohyla pulverata
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Ranitomeya sirensis "Highland"
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Trichobatrachus robustus
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Scolopendra sp Burma
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Xenesthis sp. "Light"