阪神淡路大震災20年目

 

今日で阪神淡路大震災から20年、月日が流れるのは早いものですね。

 

 

 

 

 

あの日から地震という災害が他人事ではなくなり、無意識のうちに何かあった時の避難経路や、いざというときに必要なもの、場所などを常に意識するようになってきました。

 

 

大きな震災を経験したものとして、次世代の子供たちに自身の経験を伝えることが、幸運にも生き延びることができたものたちに課せられた使命だと言えるでしょう。

 

 

 

 

 

飼育者目線での話をすると、もちろん当時もいろいろと飼育していました。

今思えば「地震が来たらどうするの??」というような配置もいくつかあり、後に後悔することとなります。

 

夢にも思っていなかった大きな地震を経験し、いろいろなものが散らばった床で真っ先にサボテンを踏んづけました。明かりがあれば当たり前のように歩けるところが、物が散らばり、明け方前のわずかな光の中では思うように動けませんでした。

 

部屋の中にいくつも置いていたワニガメやカミツキガメのケージは(当時は普通に飼育することができた)、欲張って部屋の中にたくさんケージを詰め込んでいたのが幸いし、大きな揺れにも負けることなく定位置のままでした。今思えばもし水槽がひっくり返っていて、カメたちが歩き回る床をそれを知らずに歩いていたら…恐ろしいですね。

熱帯魚の水槽は60cmのものが大破、90cmと120cm水槽は何とか無事でしたが水位が半分になり、飛び出してしまっている魚もいました。

 

 

 

 

幸いにも電気はわりと短時間で復旧し、動物たちの安否も確認することができました(もちろん家族や親せきの安否を先に確認しています、念のため・笑)。

ここで怖いのが熱帯魚用の水中ヒーター、もし水槽が地震によって割れてしまい、ヒーターがむき出しになってしまったところに、停電が復旧してヒーターが作動してしまったら……、当時のヒーターに安全装置なんてついていません。経験のある方も多いかと思いますが、水中ヒーターを空中で使用すると、とんでもない温度に発熱します。触れれば即火傷、可燃物が触れれば発火してしまうでしょう。

家が倒壊してしまい、水槽が割れてヒーターがむき出しになったところに、万一電線が生きていて通電してしまったら……。そして倒壊した家屋に逃げ遅れた人が取り残されてしまっていたら……。

 

これはペットを飼育している際に懸念される部分のほんの一部にすぎません。

 

 

 

 

 

震災の経験者は、「もし」を考えてお部屋のレイアウトを考えたりペットの飼育の際にも配慮することができると思いますが、経験されていなければなかなか想像しにくい部分もあると思います。

 

 

 

大切な家族も、ペットも両方守るために、震災20年目の節目にあたるこの日に、今一度ご自身の飼育部屋、設備の点検をお願いします。

そして今この瞬間に大きな災害が起きてしまったら……というイメージを、ごくたまにでいいのでやってみてください。自然と「その時」に必要なものが見えてくると思います。

 

 

 

 

 

 

20年前の地震で失われたたくさんの命に今一度哀悼の意を示し、同じ災害が起こった時にどれだけ被害を最小限にすることができるか、我々経験者の活動が大きく左右するように思えてなりません。

 

 

 

 

 

 

 

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